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有資格者と無資格者の不平等な関係

保育園や介護施設、学校給食の単なる給食調理スタッフを目指す際には、必ずしも調理師や栄養士・管理栄養士の資格が必要というわけではありません。しかし、有資格者が優遇されることは言うまでもなく、無資格者が正社員として雇用されるのは狭き門と認識した方が良いでしょう。調理師と同様の仕事内容をしているのに、調理師の資格が無いため、調理師と名乗れず、給料も低く設定されたり、栄養に関する知識は持っていていも栄養士や管理栄養士のような専門的な役割を担えなかったりと昇給・昇格の機会を失い、不平等であると感じる人もいます。

有資格者と無資格者の根本的な違い

大きな違いは仕事の幅です。調理補助は調理師とほぼ同じ内容の仕事をする場合もあると先ほど述べましたが、それは雇用状況の一例であり、有資格者と無資格者の役割を分担させ、調理師を調理場の責任者や現場をまとめる役割を持たせたり、無資格者をその調理師のサポート役として任命したりします。栄養士・管理栄養士も同様です。栄養ケアや栄養マネジメントを仕事の一部とし、様々な職場で栄養管理や食育についてアドバイスを行うといった仕事をするため、無資格者よりも仕事の量が多くなります。

仕事量が多い有資格者のため、企業側も資格手当や役職手当等の手当を支払うことで還元しているのです。つまり、有資格者と無資格者では、仕事量と給料が根本的に違うと言えます。

資格取得を目指す人へ

無資格者でも調理補助や会計、メニューチェック等の接客業務を任せて貰えたりと、活躍の場はあるのですが、自身のキャリアアップのために、調理師や栄養士の仕事を間近で学びながら資格取得を目指すという手もあります。また、資格取得支援制度を有する企業も少なくないため、資格を取りやすい環境に就職するという選択肢もあります。

調理師資格は調理師専門学校に通って取得する方法と、調理現場で2年以上実務経験を積むことで調理師試験の受験資格を得ることが可能になる方法があります。どちらの方法も多くの時間を有しますが、昇給・昇格を目指す向上心の持ち主は挑戦する価値があります。

また、食品の衛生管理が必要な事業に設置義務のある食品衛生責任者の資格も重要視されます。なお、栄養士・管理栄養士の資格を所有していると、さらに仕事の幅は広くなりますが、専門の養成課程のある短期大学・専門学校への入学が必要となるので、多大なお金と時間が必要になるため、入社後に資格取得を目指すことは難しいでしょう。